2006年1月28日(土  ショウサイフグ 長浦港 こなや丸

今年は、東京湾のショウサイフグが絶好調らしい。
ショウサイフグといえば、食べて美味しく、また釣趣も抜群でマニアックなファンがたくさんいる懐の深い釣り物というイメージだ。今年は、大貫沖にフグの群れがたくさん居て、初心者でも比較的安定した釣果が出ているとのことで、こなや丸もフグ船を始めました。
以前から興味があった釣り物なので、モノは試しと初挑戦してきました!

フグは、完全に明るくなってから活動をはじめる魚なので、出船はいつもより遅い午前7時。いつもよりゆっくりのAM5:30に自宅を出発して長浦へと向かいます。

到着してみると、こなや丸でのショウサイフグは、今日が初出船なのでお客さんもまばらでした。本日の操船は、親方こと進藤船長。さっそくタックルを準備して乗船し、出船までフグ釣りのレクチャーを受けます。
フグのアタリはかなり小さく、手元に伝わるアタリはほとんどないとのこと。竿先に集中し、ほんのわずかに穂先がクンと動いた瞬間に電撃アワセで魚を掛けるそうです。カワハギと並んで餌とり名人なので、タイミングを逸すると餌だけ取られてしまうという消耗戦です。
餌は冷凍の甘エビ。解凍したら、人間が食べても大丈夫なものだそうです。

仕掛けは3本ハリの胴付き。外房のエビ餌のハナダイ釣りにかなり近いものです。違うのは、フグのアタリを少しでも伝えやすくするため、ハリスの長さを短くしている点です。
ちなみに今日は、寒さと初物に弱いyauは家で留守番しています。
AM7:00、長浦港を出船しました。ポイントは大貫沖。航程は約40分です。ポイントに着くまで、寒いし眠いのでキャビンに入ります。

事前に電話でタックルの事をお聞きしたところ「かなり先調子の胴がしっかりしたロッドを持ってきてね〜」と言われました。
そんな竿持ってないし…。「よしっ!買っちゃえ!」直前に、綾瀬のつり吉で衝動買いしたシマノのショートゲーム20S-150の筆下ろしです。
リールは、普段シーバスで使っているものを流用します。
ポイントに着くと、いましたいました、フグの船団が。専門の船宿やら、臨時でやっている船宿などが5隻ほどすでに釣りしています。
この後、さらに続々と集結して全部で10隻以上の大船団となりました。それだけ、フグが釣れサカっている証拠でしょうネ。
こういう光景は、気分が高まります。
さあ、いよいよ実釣スタート!
船長から「水深12mです。フグは底の方にいますからね。常に底にオモリをつけておいてください」と指示がある。

以外と浅い所にいるのね、と思いつつ仕掛けを投入。
幸い今日は波もなく、浅場ということもあって、底ダチをキープするのが容易です。アタリを待つが、竿先に変化はない…ような気がする。少し不安になってきた。5分ほどで仕掛けを上げてみると、ナント3本のハリにつけた甘エビがすべて無くなっているではないですか!
船長が操舵室から顔を出し、「あ〜、餌取られたね。魚はいるからネ。竿先に集中して」とアドバイスをもらいました。
何度かモゾッとかすかに竿先が揺れたような気がして、アワセを入れてみるが、手ごたえはない…。
上げてみると、餌もない…。
あまりに見かねたのか、船長が「この竿使ってみて」と貸し竿を手渡してくれた。長さ2mほどのペナペナのカレイ竿。先調子の硬い竿でやるものだと思っていたので「?」となっていると、「竿先でアタリを取るから、穂先が柔らかい方がフグが食った時、分りやすからね。ちょっとそれでやってみてよ」
さっそく竿を付け替えてトライしてみた。オモリが着底したら、張らず緩まずの状態をキープしつつアタリを待つ。と、ピョコンとほんの一瞬竿先が引き込まれた。「アタッた!?」瞬きをしていたら、見過ごしそうな一瞬のできごとだった。
もうしばらくそのまま待っていると、再び竿先がクンッとお辞儀をした。その振れ幅は、わずか数センチほどだが、確実に何らかの反応があった。
仕掛けを上げてみると、確かに餌の甘エビが消えている。しかも取られた餌は、3本バリのうちの2本だけ。やはり今の2回のアタリで餌を取られたようだ。もう一度餌を付け、仕掛けを下ろす。
足元の海底にはかなりのフグがいるのだろう、すぐに竿先が揺れた!反射的にアワセを入れる。空振り。もう一度待つ。またアタッた。アワせた。今度は掛かった〜。上がってきたのは、待望のショウサイフグでした!
それから、何となくアタリのタイミングをつかみ、ポツポツと釣り上げる事ができました。

船長、貸し竿ありがとうございました!

いくらフグの当たり年とはいえ、素人の自分が何とかポツポツと釣れたのは、実は大ベテランの常連さんのアドバイスがあったおかげでした。船長から「きょうは大先生がいるからね。参考にしてみたら」と言われて、移動の合い間にあつかましくも色々お聞きしたことを、実行してみたらなんとか釣る事ができました。常連さん、ありがとうございました。
親切に教えて頂いたことの中でも、「海底の六角オモリは底辺の一辺だけ底に付けておくことをイメージするといいよ」と言われた事が印象的でした。
なかなかその域に達することは、難しかったですけどね…。


結局、この日は、トータルで15尾のフグを釣る事ができました!ちなみに乗船者4人で、topがその大ベテランの常連さんで78尾(!)でした。あとは、自分をはじめとして、みな初挑戦の方ばかりで平均して10〜20尾くらいだったようです。
しかし、ベテランさんの78尾というのは、驚異的でした。本当に魔法のように次から次へと釣り上げていました。


釣ったフグは、船宿でフグの調理師さんが、毒のある部位をすべて取り除き、棒身の状態にしてくれます。
帰宅してからの調理が楽だし、安心して美味しく食べることができます。
また行こうっと。




 
Copyright (C) 2006 booku All rights reserved.