2007年2月4日(日  タチウオジギング  長浦港 こなや丸

今年は、初釣りがだいぶ遅くなってしまった。
本当は、年明けの3連休にシーバスで予定していたのだが、各地に被害をもたらした爆弾低気圧のせいで、予定変更と相成った。その後も、予定はしていたものの、強風のため出船があやぶまれたり、雨が降ったりで、延び延びになり、今年の初釣りは、結局2月に入ってからとなってしまいました(泣)
というわけで、2月の釣行ではありますが、booku&yauにとっては初釣りとなります。ショウサイフグで予定していたのですが、2日ほど前から吹き荒れたている南西風の影響で底荒れがひどく、出船中止。ところが、ここのところ観音崎沖でタチウオが、突如釣れ始めたとのこと。この時期のタチウオは、水深100mを越えることが多く、通常は手巻きのジギングで狙わないのですが、今回の群れは、水深70mほどのエリアにとどまっていて、なおかつそこそこ活性も高く、釣果も期待できそう。とはいえ、幽霊とも例えられるほど釣果の浮き沈みが激しいタチウオだけに迷うところです。
でも、もともとyauは、ジギング大好き、タチウオ大好きなので、これはもう行くしかない!と半ばギャンブルのつもりで、覚悟を決めて行ってきました〜




AM5:30 長浦に到着しました。まだ真っ暗の中、タチウオ船に乗り込みます。
今日の乗船者は、7-8人と思ったより少なく、席と席の間をけっこう空けられるので、釣りやすそうです。




行きの車中でずっと眠っていたyauは、完全に寝ぼけてます。




AM6:00 出船しました〜。ようやく空が明るくなり始めました。
しかし、思ったより風が強く波があります。
ポイントは観音崎沖で、航程は1時間少々。キャビンに入って、睡眠不足を補います。




さあ、ポイントに到着しました!うわー凄い数の船です。さすが、東京湾でも人気の釣り物だけあって、東京湾内のほとんどの船宿が、タチウオファンを乗せてポイントに集結しています。その数たるや、50〜60隻です。
しかし、魚の数に対して、釣り人が多すぎるような気が…。




事前に、健太船長から得た情報によると、「ここのところ、早めの巻きに反応が良く、またアタリカラーもブルーにピンクのグラデーションが入ったヤツとはっきりしてますよ〜」とのこと。ブルーにピンクね、ハイハイ〜とボックスの中を漁ってみると…、そのカラーが一個しかない!ガーン!ボックスの中には、新品のジグも含めて50個以上入っているというのに、ブルー×ピンクは、一個だけ!確かにこのカラーは、いつ使っても安定した釣果が期待できる、人気カラーです。店で見かけるたびに、3個、4個とまとめ買いしていたはずなのですが、いつの間にか、booku家では、需要と供給のバランスが崩れていたようです。確かにこのカラーは良く釣れるだけにロストする確立も高かったです。




AM7:30 実釣開始です!
「水深は80m。反応は、底から15mくらいです。下から40mラインまでやってくださいネ」という船長のアナウンスに従って、ジグをしゃくります。
120gのジグを水深80mから巻き上げると、結構シンドイものがあり、すぐに腕に疲労感が…。


そうこうしているうちに、船中でも何本かタチウオがかかり、取り込まれました。船長は、皆の士気を上げるために、誰かがかかるたびに「あ、今一本かかりましたョ〜。あ、もう一人かかりました〜」とそのつどマイクで実況中継してくれます。開始から、ポツポツでは、ありますがタチウオが顔を見せていて、それほどひどい状況ではありません。とりあえず、自分は釣れていないくせにひと安心です。


周囲が、ひとしきり釣れて、そろそろbooku&yauにも焦りが出てきた頃、yauが真剣な顔で、リールを巻き始めました。時折、グーングーンと竿先が海面に引きこまれ、タチウオ独特のトルクフルなやりとりを堪能しています。「まさか外道じゃないよね、この引きは」ひさしぶりのタチウオなので、感触を忘れてしまったようで、半信半疑で巻き上げます(笑)




そして水深70mほどから上がってきたのは、まぎれもなくタチウオでした〜!良かった〜。
このキラキラの眩しさを、どれだけ待ちわびた事か。


さ、残るはbookuだけです。頑張るぞ〜と、ジグをしゃくっていると、突然ガツンとリールを巻く手が止められました。よっしゃ〜、こっちも来たョ!と思って巻き始めた途端、ふっとラインテンションがなくなりました(泣)。巻き上げてみると、ジグから10pほどでスッパリとラインが切られていました。健太船長が、すかさず発見して「今、かかった人がいたんですけど、ラインブレイクしちゃいましたよ〜。まだまだ魚探に反応が出てるから、頑張ってくださいねっ!」とアナウンス。
使っていたルアーは、パッケージから開けたばかりの、新品のアイマの百二十郎=B1280円也が海の藻屑となったのですが、ここで奇跡が起こりました!!
なんと、bookuが切られたあと、そのルアーがタチウオの口から外れ、海中を漂って、偶然大ドモの方のラインに絡まって、回収されたのです。今まで、釣りをやってきて、こんなラッキーは初めてです。ある意味、魚が釣れた事より嬉しい(笑)




とそうこうしていると、yauがまた巻き始めました。時折、海面に突き刺さらんばかりにロッドが曲がっていて、なかなかの良型を思わせるファイトです。




慎重に巻き上げて上がってきたのは、1mほどのタチウオでした。!!オメデトさん!yauがタチウオのお腹のあたりに指を当てて、幅を計ります。「やった〜!指5本サイズ!」と喜んでますがyauは手が小さいので、実際はそんな大きなサイズではないような気が…(笑)
でも幅広肉厚のグッドサイズです。



さてさて、そんな事もありましたが、とりあえずbookuも無事にタチウオとの対面を果たし、10時半頃までには、ふたりとも同数の3本のタチウオを釣り上げました。
しかし、ここからが渋かった〜。ぱったりアタリも止まり、厳しい時間が続きます。
この頃には、波も穏やかになり、ぽかぽか陽気の穏やかな天気になり、眠気との闘いになりました。
タチウオの反応もすぐに消えてしまうようで、船長も潮回りを繰り返し、釣りをしている時間がだんだん少なくなります。




船長が魚群を探している間に、ふとタチウオについてとりとめもない思いを馳せてみます。
今日だけで、タチウオ船が約60隻います。一隻あたりの乗船客は、見たところ平均して8人ほどでしょう。つまり、のべ人数で480人もの釣り人がタチウオを釣りにきているんですね。船代は、どこも似たようなもので、8,500円といったところ。480人×8500円=408万円!!気まぐれなタチウオが突如、群れを出現させたことで、これだけの経済効果があったとは…。しかも、釣りに行くにあたり、かかってくる経費もテキトーに計算してみると、交通費、食事代、仕掛け、etc。一人あたり、5000円は使っていたとして、480人×5000円=240万円!概算ではありますが、1日あたり600万円の経済効果がある事になります。600万円…なんだかムショウに腹が立ってきました!たかが魚釣りですよ!この600万円という金額に、突然現れたと思ったら、あっという間にいなくなってしまい、やれ今日は、「赤金カラーにしか反応しませ〜ん」だの「今日は、ちょっと落ち着いた色合いのムラサキがいいわーん」だのと気まぐれで身勝手な、全身光モノを身にまとった金ぴか(銀ピカか?)野郎相手に一喜一憂している、釣り人の悲哀を感じ、同時にタチウオという魚に対して、激しい怒りを禁じえません!大体、お前らは、あんな細長い形のくせに、水深80mで掛かっても、水面まで激しくトルクフルに抵抗しやがって、疲れるんだよ!ふざけんなっつーの!まったく!ブツブツ…
とやけに愚痴っぽくなってるな俺、と思ったら、手には日本酒のカップが握られてました(しかも二本目)。失敬失敬…(笑)





そして、yauも、ちょっと一杯やってます。大の日本酒党のyauですが、タチウオ釣りの時だけは、けっしてアルコール類に口をつけなかったのですが、ついにこの日、自らに課した船上のルールを破ってしまいました。
これで、きっと集中力が持続できず、この日は、ジ・エンドでしょうネ(笑)




1時を過ぎてからでしょうか?ようやく潮が動き始め、またポツポツとアタリが出始めました。
ここから、頑張れるかどうかで、釣り人の真価が問われます。
と、bookuのロッドにアタリが!やった〜。四本目のタチウオゲットです!これですっかり気を良くし、眠気に耐え切れず、ほんのいっとき目を閉じたつもりが、気付けば40分ほど眠ってしまいました。




はっと、目が覚めてyauを見ると、「オハヨ」と笑顔です。まさかその笑顔は…。bookuが寝ている間に一本追加したとのことです。数でタイになっていたのは、正直いってちょっと悔しいです。よし、ここからもう一本追加して、差をつけちゃうからナ!と鼻息荒く、戦線復帰します。と、ナントすぐにyauがリールを巻き始めているではないですか!
「ウッソ〜」と固唾を呑んで見ていると、手際良く、巻き上げて「やった〜」と言いながら、さらに一本追加!!酒呑んでる癖に、やけに集中力が続いているようです。




その直後にyauにまたも、ヒット!これは、焦りもあったのか、残念ながら痛恨のバラシで終わりましたが、yauのタチウオ釣りの時の集中力と粘り強さには本当に舌を巻きます。
結局、この日は、このまま追加できず終了となりました。
釣果は、yauが5本、booku4本。渋い状況だったとはいえ、ふたりともバラシが3、4回あり、課題を残す結果に終わりました。
しかし、ひさしぶりのタチウオ釣行を堪能できましたので、とても良い1日になりました。







 
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