2006年8月12日(土)〜19日(日) 四万十川 自転車旅

高校時代から四国が好きだった。
初めて四国に訪れたのは、高校1年生の時だ。クラスメイト5人で、青春18きっぷを買い、普通電車を乗り継いで高知の四万十川に訪れた。おおまかなルートは決めてはいるが、いつまで、どこにというものを明確にしない気ままな旅だった。宿泊先も決めず、テントと寝袋、ガスバーナーを担いで、キャンプと自炊を楽しんだ。
関東では感じられない自然の懐の広さと、何本もの列車やバスを乗り継ぎ辿りついた四国の山間の小さな村に立った時の、遠くまで来たという達成感が最高だった。
以来、bookuとyauは、特に知人や親類がいるわけではないが、春、夏、冬と長い休みに入るたびに四国に足を運んだ。

春の四国はいい。動物や植物が、厳しい冬を越えようやく迎えた春に心を浮き立たせる華やかさがある。原始の頃から記憶に刻まれた動物的な本能として、春の訪れに胸をときめかせる喜びを感じられる。
夏の四国もいい。夏は何と言っても川遊び。長旅でも川に飛び込めば入浴も洗濯もしなくていい。そんな川が何本もある四国は最高だ。
冬の四国もいい。冬に四国を旅していて、川原や海べりにテントを張ると、まず夕方には地元のおじいさんが顔を出す。「あんた、この寒いのにこんなところで野宿しとったら、風邪をひいてしまうぞ。ウチへ来て、風呂でも入って休みなさい」。別にこういった展開になることを計算しているワケではないのに、どこででも土地の方に招待される。まずはお風呂。そして風呂から上がるとビールでも飲もうと誘われ、しばらくしたら飯が出てくる。特別なご馳走ではなく、シンプルな地元の料理は、暖かく、滋味があふれている。冬の四国では、人の温かさを感じることができる。

そんなbooku&yauも社会人になると、休みもままならず四国から足が遠のいていた。多少無理をすれば、3泊や4泊では日程を組めるのだが、やはり四国まで足を伸ばすのであれば、1週間は滞在したい。

そして、今年の夏休み。二人の休みがたまたまいつもより長く取れた。8日間の夏休み。何も相談しなくても、自然と口をついた言葉が「ねえ、四国に行こうよ!」だった。
こうして、booku&yauの7年ぶりの四国行きが、決まった。


青春18きっぷを乗り継いで…

今回の旅は、学生の時とほぼ同じコンセプトにする事にしたので、四国までの往復は、当然のように青春18きっぷを利用します。「なんで今さら18きっぷ?しかも四国まで…」と友人、知人にあきれられつつ、高知まで18時間以上、乗り換え回数は10回以上の普通電車の旅になります。(四国までの乗り継ぎは、下の表を参考にしてください。)。
さあ、いよいよ7年ぶりの馬鹿馬鹿しいけど、ワクワクドキドキの旅が始まります。
なお、あらかじめ言っておきますが、今回のレポは無駄に長いし、写真も必要以上にたくさん載せてしまいました。最後までお付き合い頂くととても疲れますので、あしからず…。


品川 23:53発    
 ↓ムーンライトながら(大垣行き)
大垣 06:11着
    06:31発
 ↓東海道本線各駅停車          
米原 07:06着
    07:22発
 ↓琵琶湖線新快速(東海道本線)          
京都 08:15着
    08:16発    
 ↓京都線新快速(東海道本線)          
大阪 08:46着
    08:47発    
 ↓神戸線新快速(東海道・山陽本線)          
姫路 09:52着
   10:06発    
 ↓山陽本線(姫路−岡山)          
相生 10:27着
    10:29発
↓山陽本線(姫路−岡山)          
岡山 11:30着
   11:44発    
 ↓マリンライナー(瀬戸大橋線)
坂出 12:23着
    12:33発    
 ↓土讃線(高松−琴平)          
琴平 13:05着
    14:04発      
 ↓土讃線(琴平−阿波池田)          
阿波池田 14:57着
       15:30発
 ↓土讃線(阿波池田−高知)          
高知  18:03着




品川駅のホームで、ムーンライトながらの入線を待ちます。
さすがに自転車やテントなどのキャンプ道具一式は、担いで持っていくのがツライので(学生の時は、担いでましたが)、事前に宅急便で高知に送りました。
予定としては、四万十川の中流域の窪川まで電車で行き、中村(海)までのルートを自転車で下ります(約130キロ)。
途中で遊びながら、お気に入りの場所では、2泊したりしてのんびり下る予定です。
それとkumaちゃんは、当然おウチでお留守番です。ゴメンネ。




入線しました。ムーンライトながらの客車は、古い特急を使っています。
懐かしい〜。





この電車は、指定席なのであせることなく席につきます。
そしてあせることなく、ビールを取り出します。(笑)
今回のような、長時間にわたって普通電車を乗り継ぐ旅は、「退屈しないの?」「電車の中で何してるの?」「私ならそんな監禁状態に置かれる旅なんてありえない」などと言われます。
しかし、ヤセガマンでもなんでもなく、booku&yauは、電車での移動は大好きです。むしろ18時間くらい乗りっぱなしで丁度良い?くらいに感じます。
だって、座って酒のんで、音楽聴いたり、本読んだりして、寝て、起きたら駅弁買って食べて、飲んで、寝て、本読んで…。これってキャンプの時と同じ生活サイクルでしょ。(笑)




酒さえあれば、とりあえず幸せなyauです。あんまり飲み過ぎんなョ!




ススミます(汗)




明けて翌日。
瀬戸大橋通過中。




香川県の琴平に到達しました〜。
それにしても暑いです。
ここで下車したのには、ワケがあります。




駅から5分ほど歩いて、狭い路地を抜けて行くと…




そうです。おいしい讃岐うどんのお店があるのです!




メニューはこれだけです。




かまたま中盛り。
さっとレモンをふって、生醤油をかけて食べます。
うどんってこんなにおいしいものだっけ?って思うくらい美味しいんです。




阿波池田行きの土讃本線です。
2両編成のローカル線です。
ああ、旅してるなぁ、と実感します。




阿波池田に着きました〜。
ここでも途中下車します。




これは、何でしょう?




正解は、うどんを打つ機械でした〜。
さっきも食べたんですけど、次の電車が来るまで時間があったので、ついついまたうどん屋さんに行っちゃいました(笑)
四国のうどんは、本当においしいです。




今度は、おろしうどん。
コレも最高でした〜。




駅に戻ったら、高知行きが入線してました。一両編成です。
これを逃すと、ここで2時間30分待たなくてはなりません。




車内は、旅人風の若者でごった返してました。自転車を担いだカップルさんもいます。
bookuたちと年も同じくらい。
かっこいい〜。




嬉しそうに前を見てました。




そして、予定通り午後6時過ぎに高知駅に到着です。お疲れさまでした〜。
今日は、高知駅からすぐのビジネスホテルに一泊の予定です。このホテルあてに自転車やその他の荷物をあらかじめ、送ってあります。ちゃんと届いてるかな?





ホテルにチェックインし、荷物の無事を確認&シャワーを浴びたら食事がてら、近所の居酒屋さんに行きました。ホテルの人に、地元の料理が食べられる美味しくて安い店と聞いていったのですが、本当にウマかったです。




帰り道、高知の観光名所「はりまや橋」でパチリ。
なんど来ても、ショボイ(高知のみなさん、ゴメンナサイ)場所ですが、懐かしくもあり、またここに来れて良かったです〜。
この後、いい気分でホテルに帰りました。




 
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