2006年8月15日(火)
窪川駅から、約20キロの地点(地名は不明)の川原でキャンプをし、朝を迎えました。今日も、快晴。朝から夏の日差しが照りつけてきます。
幸いにもテントを張った川原は、8時過ぎまで日陰だったので、少しでも涼しいうちに撤収を済ませ出発です。
今日の目的地は、江川崎か口屋内か、あるいはどこか他に気持ちの良い場所を発見したら、どこでもという感じです。
朝、起きて川を見たら、夕べより濁りがとれて、透き通っていました。
寝起き直後です。予想以上に涼しく、快適に眠りました。
朝の四万十川です。
夕べより濁りがとれて、とても澄んできました。
朝ごはんです。頂いた卵をボイルしたものと、夕べ炊いた白米に梅干とオカカを混ぜ込んだおにぎり、それに野菜です。
いただきまーす。
川でちょっとした洗い物をしています。もちろん洗剤などは使っていませんし、残飯もきれいにティッシュで拭っています。
油が多い料理の場合、川の水をすくって火にかけ、いったんお湯を沸かしてそれを川からかなり離れた場所にすててから、最後に川ですすぐ程度にします。
せっかく綺麗な環境が残っているのですから、少しでもダメージを少なくする努力をしています。
やはり疲れもあったのか、そんなにお酒を飲まずに寝てしまいました。二人で飲んだのにボトルに半分以上残っているなんて…(笑)
さあ、撤収を済ませ、今日の目的地に出発です。
今日は風も弱く、日差しは容赦なく照り付けていて、かなり厳しいコンディションですが、それでもこんな風景に出会うと「ああ来て良かった〜」と心から思います。
眺めの良い橋の上から、川の風景に見とれます。
湧き水が出ている場所がありました。冷たくてとても美味しい水でした。
このルートは、川の上流から下流に向かっているので基本的にはなだらかに下っているのですが、時には上り坂もあります。ヒーコラ言いながら上るのも自転車旅の醍醐味です。
ふたりとも、しばし沈黙。黙ってこの風景を眺めていました。
山間を流れる素朴な川の風景に、心惹かれます。
鉄橋と沈下橋と。
途中、商店に寄って昼ごはんを買います。
あまり暑いので食欲もなくなっていますが、無理にでも炭水化物を摂るようにします。
食事は、川に下りて日陰を見つけて済ませました。
食後、少し休んでから、いったん川に入ります。
ここは、土佐昭和付近でbooku&yauが何回もテントを張った思い出の場所です。
初めてきた時、今から16年ほど前は、今よりもっともっと川が綺麗で魚もたくさん居て、観光客も少なかったのですが、四万十川というブランドが全国に浸透した今となっては、たくさんの人がこの川を味わうためにやって来るようになりました。川は、そして自然は、自分たちだけの物ではないという意識を忘れずにマナーを守って楽みたいものです。
再び走り始めました。
ここでひとつ異変に気づきました。愛媛からの川と四万十川が合流する、江川崎という地点を過ぎてから、急激に川が濁ってしまいました。愛媛県方面で集中豪雨でもあったのでしょうか?それにしてヒドイ濁りです。
今日は、もう50キロ近く走っています。
日ごろの運動不足がたたって、かなり足腰にガタが来ています。途中、こまめに休憩してストレッチなどで体をほぐします。
自販機くらいすぐに見つかるだろうとタカをくくって水筒が空のまま走っていたら、なんと自販機の故障などもあって10キロほど飲み水が調達できませんでした。
喉が渇いて目が回りそうになっていたところ、遠くにコカコーラの販売機が見えた時は、思わず「やった助かった〜」と叫んでしまいました。ふだん気にもしていない、飲み水のありがたさが、身に染みる思いです。
そして、結局今日は、口屋内まで来てしまいました。朝からの走行距離は、70キロほどでした。ここ口屋内集落は、四万十川を旅する者にとって、ほとんどの人が立ち寄る場所で、とてもメジャーなエリアです。四万十に黒尊川という、それはそれは綺麗な支流が合流する地点で、また集落があるため食料や燃料、日用品などの調達が可能です。加えて川からすぐの場所に、無料で使用できる水道とトイレもあって、bookuたちも、以前は、ここで一週間くらい連泊したりしていた思い出の場所です。
飲み物と今晩の食材を調達&情報収集をしようと、さっそく商店に顔を出しました。すると、あれから何年も経っているのに、オバちゃんはbookuたちの事を覚えていてくれて、「あら〜アンタラ久しぶりやないの?前に何回かあっちょるやろう?」と笑顔で迎えてくれました〜(嬉)
この商店のオバちゃんは、ある意味有名人?なのであえて名前を出してしまいますが、竹内商店のオバちゃんは本当に素朴ながらも味があって存在感があります。そして天然ボケ(失礼!)キャラの、周りを和ませる温かい人柄の人です。
しばらく世間話と思い出話に花を咲かせたら、川原に下りてキャンプ地を探します。竹内商店から、細い急な坂を下りていくと、口屋内の沈下橋は目の前です。変わっていない風景に、嬉しくて感動しました。この沈下橋の上から、川に飛び降りるのが夏の風物詩です。
ラッキーな事に、これだけの人気スポットなのに他のキャンパーさんは、3〜4組ほどしかいません。今夜も静かにのんびりできそうです。
そして、今日もまた入浴と洗濯を兼ねての川遊びです。ここは本流付近なのでやや濁りがあります。少しでも早く黒尊川の澄んだ流れに飛び込みたかったのですが、時刻はもう5時過ぎ。支流は本流より水温が2〜3度ほど低く、冷たいので本流のぬるま湯で我慢します。
口屋内では、2泊する予定なので、テントの他にタープも設営しました。
設営を終えて、冷えたビールでもと竹内商店に行ったら、オバちゃんが晩御飯を出してくれました〜。思ってもいなかったご好意に、すっかり甘えてしまいました。
竹内商店は、店舗のとなりの一部のスペースを、旅人が休んでいけるようにテーブルや椅子を出し、四万十川関連の雑誌や本などを多数置いて、さながら私設図書館のようにしてくれています。
こうなったのにもワケがあって、数年前に四万十川が大氾濫を起こし、水面から10m以上離れた竹内商店も床上浸水の被害にあったそうです。濡れてしまった家具や荷物をすべて整理して、どうせならと開放してくださったそうです。
食後、丁重にお礼を言って、川に戻ります。食事も済んでしまったので、黄昏ていく川を見ながらビールを飲むだけの贅沢な時間を過ごしました。
清冽な川の音だけが、聞こえます。
そして今日も氷を調達して、ダバダロゼを頂きます。ボトルは、割れるしかさ張るので、アルミボトルに移し変えています。
今日もまた満点の星空。焚き火を熾すのも億劫で、ただただ空を眺めていました。
さすがに今日は、疲れもあって、9時過ぎには就寝しました。
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